宙と生活

「宇宙によりみち」~ 星空写真家が紹介する、10月に見たい星空3選~

星空写真家の成澤広幸です。今回も10月の気になる星空情報を3つご紹介します!

宇宙へのよりみちは、どこからでも始められるのがよいところ。
今、あなたのいるその場所から、よりみちを始めてみませんか。

10月の星空情報その①
ついに火星が接近!!
今月中は大きな火星が楽しめる!

このコラムでも何度か紹介しましたが、ついに今月、火星が接近します。
今回は「中接近」になりますが、ほとんど大接近と言っていいくらいに近く、おまけに高度が高く観測しやすいという特徴があります。
10/6が最接近日ですが、翌日ソッコーで離れるわけではありませんので、今月中は大きな火星を楽しめますので安心してください!

20時くらいには東の空にまがまがしく赤く光る星が確認できるはず。それが火星です。
そんなこと言っても、この凄さが伝わらないと思いますので、いつものちっさい火星と10/2に撮影した火星の写真をお見せしますので、ここでその違いを見比べてみてください。

接近してないときの火星 

 

10/2 接近前の火星。もうでかい。凄い差ですねw
天体望遠鏡をお持ちの方はぜひ望遠鏡を使って観測してみてください!
次に同じくらいに近づくのはまた13年後・・・。15年周期で地球に大接近を繰り返す火星。せっかく近くまで来たんだから寄ってきなよ!と皆さんに話しかけているのがわかります。
この機会にぜひ楽しんでください。

私のYoutubeチャンネルでも火星関連の動画を3つも作ってしまいました。良かったら見に来てくださいね!
https://www.youtube.com/c/HiroyukiNarisawaTimelapseFilm

10月の星空情報その②
10/14は地球照の月に
金星が並ぶ美しい光の光景が!

「地球照」という現象をご存知でしょうか。
月光は太陽光が反射したものであり、同時に太陽光は地球にも届いています。そして地球を反射した光は、月を照らします。
月が新月に近い細めの満ち欠けだと、地球を反射した光が月の「太陽光が当たっていない部分」を照らします。これを地球照といいます。
太陽・月・地球、この美しい光のトライアングルが生む現象・・・。
私はこの現象めっちゃ好きで、「はあああああああ」とうっとりしてしまいます。

10/14はなんとこの地球照の月に金星が並ぶんですね!非常に美しい光景になると思います。
月の出時刻は2:17。朝方に「明けの明星」とのコラボレーションです。
以前にも似たような現象が起こったことがありますので、そのときに撮影した画像をお見せします!

この写真を撮影したときのことはよく覚えています。
遠方に車ででかけましたがなかなかと良い写真が撮れなくて、失意のうちに早めに切り上げて帰ることにしました。
自宅について、ため息交じりに空を見上げると、この光景があり…私はあわてて機材を設置してシャッターを切りました。

いつも思うんですが・・・。
どうしてでしょう、写真って見たときの感動を伝えきれないんですよね。これが写真の限界なのかもしれません。

この写真には含まれていない感動があること間違いなしです。
ちなみに10/15もそこそこ近いですので、見逃した人は翌日にリベンジ!ぜひみなさんも「うっとり」してくださいね!!
※おまけ情報※
10/22には、日の入り直後に月・木星・土星が一直線に並ぶのですが
(これは写真がなくてすいません)今回はこれを絶対撮りたいと考えています!
美しいこと間違いなし!刮目せよ!

10月の星空情報 その③
10/21はオリオン座流星群が極大!
横に走る流星が見れるかも⁉

近年はそれほど目立った活動をしていない流星群ですが、こんな感じで横に走る流星が見られます。今年の条件は新月期に重なっているため月明かりがなくバッチリ。これ以上ない条件で観測ができます。
きっと皆さんの前に流星が流れてくれると思いますので、10月3週目~4週目はぜひとも星空を見にでかけてみてください。

ちなみに、星空が楽しめる場所は、日が沈むとすでに10度程度まで冷え込みます。観測時は気温が1桁になることも…。もう真冬の恰好でも問題ないくらいです。
残暑!?そんなの都市伝説さ!くらいの勢いで防寒していくのがオススメです。忘れやすいのは靴と手袋。特に靴は温かいものを履くようにしてください。

先月のコラムで紹介した「冬の天の川と黄道光のX」は今月で終わるでしょう。黄道光も冬の天の川も別々で楽しめますが、こんなにきれいに十字を描くシーズンはいまだけです。こちらもぜひ楽しんでください。

END

成澤広幸プロフィール

1980年5月31日生まれ。北海道留萌市出身。星空写真家・タイムラプスフォトグラファー・映像作家。 公益社団法人日本写真家協会(JPS)正会員。
オーストラリアで撮影された「はやぶさの帰還」の星景写真に衝撃を受け、本格的な星景写真・天体写真・タイムラプス撮影に傾倒していく。
写真スタジオ、天体望遠鏡メーカーでの勤務の後、2020年4月に独立。 全国各地のカメラ専門店・量販店で星空撮影セミナーを多数開催。カメラ雑誌・webマガジンなどで連載を担当。
ミュージシャンとしての一面も持ち、自身のタイムラプスムービー作品には自らが作曲・演奏・制作した音楽で動画を演出している。
Youtubeでの活動を本格的にスタートし、星空撮影・タイムラプス撮影、天文情報など、さまざまな情報発信に努めている。
2018年12月に著書「成澤広幸の星空撮影塾」、2019年11月に監修「成澤広幸の星空撮影地105選」を出版。

Youtubeチャンネル:Hiroyuki Narisawa Timelapse Film
成澤広幸 HP:https://www.hiroyukinarisawa-photography.com/


テキスト:成澤広幸&KARAKUSADO
写真:成澤広幸