宙と生活

「あなたも一つの星である」大宮エリーが表現し続ける星空の包容力 大宮エリー独占インタビュー Vol.1

【宙と生活編集部】

「宙フェス2018」の9/24(月・祝)のトークステージ「宙トーク」への出演が決定した大宮エリーさんに独占インタビュー。舞台、映像、アート、詩など多様な大宮作品には、プラネタリウムで上映された「プラネタリウムのためのソナタ」や個展「星空からのメッセージ展」など星や宇宙をモチーフにした作品も多い。今回はそんな大宮エリーさんに宙の魅力についてお聞きしました。


宙フェスって、参加したらいいことありそうなイベントですよね

ーー編集部(以下、編):今回で出演者最多、3度目の「宙フェス」出演になります。毎回、素敵なポエトリーリーディングやトークショーをありがとうございます。

大宮エリー(以下、大宮):こちらこそ、ありがとうございます。

ーー編:2015年に初めてご出演いただいた時に、大宮さんのポエトリーリーディングを聞いたお客さん達が、夕焼けを背に涙を流し始めたのを見て、何か大変なことが起きているぞと思いました。
大宮さんのパフォーマンスと法輪寺の雰囲気がとてもマッチしていましたね。

大宮:場所がいいですよね。法輪寺の舞台からは嵐山を一望できますもんね。それに、「宙フェス」は来ている人、やっている人がみんな楽しそうで、アットホームな雰囲気が出ているから、みんな安心して自分の世界に入り込めるのかな。

イベントは大きくなってきたけど、いつまでもあったかい感じだし。場所が場所だけに、参加したら、いいことありそうなイベントですよね。ご利益というか。

「宙フェス」では法輪寺本堂がステージになる

 

ーー編:今回、大宮さんにご出演いただく9月24日は「中秋の名月」の日で、法輪寺のロケーションをこれ以上ないぐらい活かせる日かなと思っています。

今年は「宙フェス」でしかできない「究極のお月見」をやりたいと思っています。

大宮:「究極のお月見」!すごい…。え?私がやるの?えー!?ど…どんなのが究極のお月見なのかなぁ…。

ススキや花など季節を感じるアイテムももちろんだけど、いい音楽やいいお酒も絶対必要ですよね!?その土地の景観や文化だけでなく、芸術が揃っているのが究極のお月見体験かもしれないですね。

そして昔の殿様やお姫様もこうしてお月見をしたのかな~って思えたらいいなぁ。
せっかくの法輪寺ですし、マンションや広場でやるイベントではないので、その場にいながら、いにしえの時間にタイムスリップしたような感じになってほしいですね。

そんな場で、月を見て、語らって、楽しむってことがしたいです。

 

「プラネタリウムのためのソナタ」から金井宇宙飛行士と交信するまで

ーー編:そもそも、大宮さんにお声かけさせていただいたのも、「物語の生まれる場所」という本を読んで、そこに新しい星空の楽しみ方を見つけたことが始まりでした。

大宮エリーさんが星空をモチーフに作品を作り始めたきっかけを教えていただけますか。

大宮:始まりはプラネタリウムの仕事ですね。コニカミノルタさんが「満天」「天空」というプラネタリウムを運営されていて、その演目を考えてほしいという依頼で、「プラネタリウムのためのソナタ」という脚本書いて、演出をしました。
星は好きだったけど、テーマにしたのはその時からですね。

「星空からのメッセージ展」でのパフォーマンス

 

やってみてわかったのですが、大変なんですよ、プラネタリウムの演出って。星の動きを少し速くしてくださいと言っただけで、プログラムを書き変えるから、その後1時間ぐらい待たなきゃいけないから…人の演出よりも星の演出の方が大変でした、笑。

内容は、プラネタリウムならではの星座に特化したものではなくて、星たちがキャストになって、恋に悩んでいる人や、人生に悩んでいる人、年老いたおばあさんなどにメッセージを送るお話です。

星はいつも瞬いて、私たちに大いなる力やメッセージをくれているっていうコンセプトはその時に思いついて、それをアートにしたり、物語にしたりする創作活動が始まったんですよ。

ーー編:「物語の生まれる場所」という本は「プラネタリウムのためのソナタ」とその後のインスタレーション「星空からのメッセージ展」での詩を収録したものだとすると、原点が詰まった本だったんですね。

大宮:それがラジオドラマになったり、朗読会になったり、九州のアルティアムという美術館で星の展示をやらないかっていう話があったり、コニカミノルタプラザで体験型のインスタレーションになったり。2013年はガッツリ星の年だったなあ。

ーー編:最近は、どんな宙のお仕事をされているんですか。

大宮:去年は、子ども達の教育教材のお仕事で、JAXAが発刊している「宇宙(そら)のとびら」のインタビューを受けまして、それがきっかけでご縁をいただきまして、宇宙に滞在中の金井宇宙飛行士と地球にいる子供たちとで詩を作るという企画をお手伝いさせていただきました。

交信できる時間が15分しかなかったので、その時間内で詩を作るのはどきどきでした。宇宙からの金井さんの声と子供たちの声の共演で「ふるさと」も合唱しました。なんだかとても感動的でした。宇宙が胸にせまりました。みんなを想いました。

 

「あなたも一つの星である」 あらゆる存在は、みんなスターだと思う。

ーー編:以前ご出演いただいた「宙フェス2015」のラストで「あなたにとって星空とは何ですか?」という質問をさせていただいたときに、「等しく降り注ぐもの」という回答が大宮さんからあって、とても素敵ですごく印象に残っています。

宙の持つ包容力や癒しというのを大宮さんは強く感じられていると思うのですが。

大宮:「宙フェス」のエンディングで改めてそう思ったんですよね。星空のもと、みんなが一つになっている感じ。みんな平等に、この時間を共有している。

毎日、いろいろと些末なことがありますけど、星をみているとそういうことがどうでもよくなる。生かされているという感覚がでてきます。「私には星の光、月の光が当たらない」なんてことはないじゃないですか。みんなに等しく降り注いでいるんですよ。ありがたいです。

今年、マイノリティと言われている方たちに向けて、音楽は坂本龍一さん、撮影は若木信吾さんで、「存在」というタイトルの映像作品を制作しました。
期間限定公開だったので、もう見ることはできないのですが、その中で、「あなたも一つの星である」という言葉をつかいました。

マイノリティなんて言葉でくくられているかもしれないですけど、あらゆる存在は、みんなスターだと。
みんな細胞からできていて、細胞は元素でできていて、元素ってさかのぼっていくと、みんな星なんです。

そう考えると、バックグラウンドと関係なく、平等な気持ちになれますよね。

ーー編:これまで、作品のテーマなどについてうかがったことがなかったので、今回インタビューさせていただいて、より興味がわきましたし、「宙フェス2018」でのご出演がますます楽しみになってきました。

大宮:ありがとうございます。お月見も楽しみだね。

ーー編:天気がよくなることを祈ります。

大宮:私、晴れ女だから、大丈夫!晴れます!

(Vol.2は近日公開)


大宮エリーさんのプロフィール

テレビ、映画、ラジオ、演劇、現代美術、とボーダレスに活動。
主な著書は「生きるコント」「思いを伝えるということ」(文春文庫)、最新刊に「なんでこうなるのッ?!」(毎日新聞出版)、「朝日中学生新聞「シティリビング」「日経MJデジタル」にて連載を持つほか、画家としての主な展覧会は、十和田市現代美術館での個展「シンシアリー・ユアーズ」(2016)、金津創作の森での個展「this is forest speaking」(2017)
各地のフェスやイベントで朗読会やライブペインティングをするなど日本中を飛び回っている。毎週水曜日はスナックエリーという全国のみんなと1時間乾杯して話す番組を生配信、大物ゲストもたまにくる。

大宮エリー 公式サイト:http://ellie-office.com/
大宮エリー Twitter:@tsubu_ellie